穴水を綴る
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特集 2023.03.31

のと鉄道 観光列車に乗ってみた! 3月19日の話

のと鉄道 観光列車に乗ってみた!

2023(令和5)年3月19日と21日の両日、のと鉄道の観光列車「のと里山里海(のとさとやまさとうみ)」号に乗車してみました!

まずは3月19日(日)、この日は穴水(あなみず)駅から七尾(ななお)駅まで乗車してみました。

列車が穴水駅ホームに入線してきます。

能登の海と大地をイメージした色。

「里海(さとうみ)」車両NT302号車
「里山(さとやま)」車両NT301号車

乗車したのは「里山車両」でした。

今回と21日はいずれも、土日祝日限定の「のとつこうてくだしフリーきっぷ」を使いました。大人1,000円、子供500円で、穴水駅、能登中島駅、田鶴浜駅、七尾駅(のと鉄道係員のいる窓口)、またはのと鉄道車内乗務員よりお求めになれます。

ご利用になれる日:土日祝日、年末年始(12/29~1/3)のうち、指定した1日

今回の列車は「のと里山里海」4号。一般の普通列車(左側の車両)に連結される形で走り、終点七尾駅まで各駅に停まります。なお、「のと里山里海」号は穴水駅、能登中島駅、和倉温泉駅、終点七尾駅でのみドアが開きます。

今回は「スイーツ」プラン(注:撮影時点では1,530円。なお2023年4月1日より1,800円となります。この他に普通運賃と乗車整理券代500円が別途必要です。)を予約。指定された座席に着くとそこには。

このようなスイーツと乗車記念グッズが用意されていました。この日はストロベリーケーキと中島菜を使った焼菓子でした。(注:サービス内容はその都度変更される場合があります。ご了承ください。)

14時15分、穴水駅を発車。ホームではたくさんの方々がお見送りに来てくれました。

車内ではアテンダントの方による案内が行われていました。ここからは主に進行方向左側の車窓を見ていきましょう。

この日はすっきりとした青空が広がっており、遠くに立山連峰も見えました。

最初の停車駅、能登鹿島(のとかしま)駅に着きました。

ピンク色の駅舎とホーム上の桜並木で知られており、「能登さくら」駅の愛称があります。左にはピンク色の立ち台がありますが、これはかつて車掌さんがホームの安全確認をするために使っていたといわれています。

能登鹿島駅を発車。

次の駅は西岸(にしぎし)駅。駅名票には「湯乃鷺(ゆのさぎ)」の文字が。2011年に放送されたアニメ「花咲くいろは」に登場した「湯乃鷺駅」のモデルとなった駅です。

西岸駅駅舎。

西岸駅発車後に進行方向左手に見えるのは、深浦漁港。

しばらく林の中を進んでいきます。

14時41分、能登中島(のとなかじま)駅に到着。ここには全国に2両しか現存しないといわれる、鉄道郵便車「オユ10」形が保存されています。

ここでは15分ほど停車時間がありました。ではここで車内および外観を見てみましょう。

  

車内の至る所に、沿線の様々な伝統工芸品の数々が用いられています。

里山車両の車内。座席の色は里山をイメージしたオレンジ色で、サービスカウンターがあります。

  

里海車両の車内。座席の色は海をイメージした青色です。こちらの車両にはトイレが備えられています。

  

今回乗車した「のと里山里海」4号では、先頭の1両が一般車両となっています。

  

一般車両の隣が「里海」車両。          一番後ろの車両が「里山」車両です。

14時56分、穴水行き下り列車と交換し、能登中島駅を発車します。

進行方向左手に目を向けると、先ほど交換した下り列車が遠くに見えます。

  

次の駅、笠師保(かさしほ)駅に停車します。片側のみにホームがあります。例年7月に沿線で行われる能登キリコ祭りのうちの一つ「塩津かがり火恋祭り」にちなみ、「恋火(こいび)駅」という愛称があります。

  

このあたりの田園地帯。運が良いとハクチョウの姿が見られるかもとのことです。

右手奥に見える森のような場所が、田鶴浜野鳥公園です。

  

次の駅は田鶴浜(たつるはま)駅。建具(たてぐ)のまちとして知られており、「のと里山里海」号車内の至る所にこの場所で生み出された建具が使われているそうです。

      

  

車内の至る所に使われている美しい組子の模様。これらは江戸時代からの歴史を持つ田鶴浜建具とのことです。

田鶴浜駅を発車します。

線路の真上には何もなかったのですが。

電車が走るための電気を送る、架線(かせん または がせん)が張られるようになると。

和倉温泉(わくらおんせん)駅に到着。隣には金沢行き特急「能登かがり火」号が停車しています。

ここから終点七尾駅まではJR線に乗り入れる形となります。

余談ですが、のと鉄道を走る車両はすべてディーゼルエンジンで動く気動車(きどうしゃ)と呼ばれるもの。   

↓ 矢印の下にあるのが架線とパンタグラフ                     

   

JR七尾線を走る電車(2021年5月 金沢駅にて筆者撮影)。写真上部に張られている電線(架線)に押し当てている「逆くの字」の形をした物がパンタグラフと呼ばれる、架線に流れる電気を取り入れるための部品。

のと鉄道を走る気動車(写真はのと里山里海号)。電車と違い、屋根の上にはパンタグラフがありません。

話を戻して、15時18分、終点七尾駅に到着です。JR七尾線、金沢方面はここで乗り換えとなります。

本日の旅はここまでです。続きはこちら。


この記事を書いたフォトライター
澁谷 憲

1982年 神奈川県横浜市出身

2020年10月よりのと鉄道支援員として穴水町に移住。各種イベントなどに関わりつつ、のんびりマイペースで生活。